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== 山東省 ==

鄒城市!!

今日は、孟子の故郷「鄒城市」です \(^ω^ )
鄒城市
鄒城市(すうじょうし)は、山東省済寧市に位置する県級市です
西周の時代には「邾(ちゅう)国」がありましたが、後に「騶(すう)国」と
改名し、秦の頃には「騶県(すうけん)」が置かれていました
唐代に「鄒県(すうけん)」と現在の字に改められています
1992年の廃県令により鄒県から鄒城市に改名されています
孟府


鄒(現在の鄒城市)は孟子の故郷として有名です
『孟子』、姓は「孟」、諱は「軻」、字は「子輿」
(孟子の子は、孔子と同じで「先生」という意味です)
孟子は儒教の中でも孔子に次ぐ思想家であり、
そのため儒教は別名「孔孟の教え」とも呼ばれています
「性善説」を主張し、仁義による王道政治を目指した
その思想から、後世の人々に「亜聖」と呼ばれ敬われています
孟子


孟子の逸話で有名なのが、幼少の頃の母のとった行動ですね
孟子の一家は、最初の頃墓地の近くに住んでいました
やがて孟子が葬式の真似をしはじめたので、母は引越しを決めました
次に移った所は市場の近くで、また孟子が商人の真似事をする
ようになったので、母は再度引越しを決意します
その次に移った所は学問所の近くで、やがて孟子は学問を
志すようになったので母はやっと安心したというお話です
この話は「孟母三遷」として有名で、本当の事では無いと言われて
いますが、子供の育成には環境の影響が大きいので
良く引き合いに出されます
孟母三遷祠


孟子の思想としては、人間は生まれながらにして「善」であるという
『性善説』を主体とし、誰にも「四端(したん)」が存在していて、
(四端とは「惻隠」「羞悪」「辞譲」「是非」の「四つの端緒」という意味です)
これを努力して拡充することによって、それぞれが『仁』・『義』・『礼』・
『智』という人間の4つの徳に到達すると言う教えです
また、孔子は「仁」を説きましたが、孟子はこれを発展させ『仁義』を説きました
仁とは「忠恕」(真心と思いやり)であり、「義とは宜なり」(『中庸』)と
いうように、義とは事物に適切であることを説き、古今の君主を
「王者」と「覇者」とに、そして政道を「王道」と「覇道」とに弁別し、
「民を貴しと為し、社稷之(これ)に次ぎ、君を軽しと為す」(盡心章句下)、
つまり政治にとって人民が最も大切で、次に社稷(国家の祭神)が来て、
君主などは軽飾りに過ぎない、あくまで人民あっての君主であり、
君主あっての人民ではないと弟子に言い聞かせています
孟子の墓


孟子の話は、そろそろ\(^^\)(/^^)/おいといて
鄒城は北にある曲阜市と並び「孔孟桑梓(そうし)之邦」
(孔孟の故郷)と呼ばれています
このため文化を重んじる気風は色濃く、匡衡・王粲・仲長統などの
文人が多く輩出されていることでも知られています


亜聖殿
現在、市内には孟子を祀る「亜聖殿」などの殿閣が並ぶ孟廟(もうびょう)、
その西隣にある孟子の後裔の一族が住む孟府(もうふ)、
(孟廟と孟府は、繋がっているので一緒にされる事が多いです)
孟子や孟孫・季孫・叔孫らの墓林である孟林(もうりん)が残っています
また、孟府には漢代の刻石があり、その中でも『莱子候刻石』はとても
貴重な物で、中国書道発展の中で非常に重要な地位を占めています


市街地の西北には鉄山および崗山の摩崖石刻があります
そのうち鉄山は、南北の長さ66.2m、東西6.4mの所に
約22㎝の文字476文字(原944字)が、経文・石頌・題名の
3つに分かれて刻まれています
摩崖石刻


その他にも、孔子・孟子・秦始皇帝・漢武帝らも訪れた
嶧山(えきさん)があり、嶧山には
『始皇七刻石』の一つがあったと言われています
嶧山

※始皇七刻石とは、秦の初代皇帝「始皇帝」が権力誇示のために
  国内6ヶ所に建てた、秦及び始皇帝の徳を讃える7基の顕彰碑の総称
  秦の公式書体である『篆書体』で刻まれており、 篆書体の数少ない
  書蹟として知られていますが、『史記』にも詳細に記録されているにも
  かかわらず、残存しているものは極めて少なく2基しかありません


篆書体
篆書体は、公式書体として使われた歴史は極めて短いものです
(西周末~秦代終わりまで?)
ですが、その字体の特徴から現在でも使われているのですが、
皆さんも見た事はあるはずですが、解りますか?
一つは『印章(印鑑)』によく使われています
もうひとつは・・・パスポートに使われているんですよ!
表紙をよく見てください、「日本国旅券」の文字、これが篆書体です
パスポート

篆書体は分類上「古代文字」に属しているのですが、
古代文字の中では最も息が長い書体だそうです
こうしてみると、この前の女書もそうですが、文字って面白いですね?
今普通に使っている漢字とかでも、語源を遡ると全然違っていたりw
(昨日の「笑っていいとも!」ではないですが・・・)
雑学になりますが、調べてみると結構楽しいですよ φ(◎_◎;)

それでは、今日はこの辺で
(^・ω・^)ノ see you NEXT week~♪





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== Comment ==

No title
夜景も綺麗そうな所ね~♪。
語源か~調べてみると面白そうですね~
・・・息子とやって見るかな・・。
mimi 様
ご訪問&コメント有難うございます!これからも宜しくお願い致します!
No title
子供はいかに住んでいる周りの影響が大きいかと言うことですね。そういえば私は威海では海を見ると落ち着くのは子供の頃海で育った影響なのかもしれません。
篆書体そういえばパスポートの字体よく見るとおなじです。
No title
孟母三遷の縁の地ですね。(^ー^)ノ

いやー最近ももたろうさんのブログの内容と位置関係を理解する為に、中国関係旅のガイドブックを買ってしまいました。(^o^;)
ごーさん様
コメント有難うございます!そうですね~私も昔、何処へ行っても伊予弁が抜けなくて苦労しましたが、今ではそれもいいかなぁ~て!故郷、思い出は大切な宝物です!
北風と旅人 様
コメント有難うございます!ガイドブックまで、済みません有難うございます!私が、中国各地を訪問して回ったのも思いつきで、非常に交通費の無駄な、回り方をしたので内容もこうなってしまうのです!何故かかと言うと、先に、訪問先に誰か知り合いが居ないか確認してから訪問していたからです!交通費は無駄だけど、地元友人が案内してくれるのでその土地の事を詳しく知る事が出来ました!
No title
曲阜、鄒と、思い切り興味のある場所を続けてご紹介頂き、ありがとうございます。
自分で行った気になっています。
お礼を兼ねて、毎回、気合を入れてランキングボタンを三つ押しています。
西森憲司 様
コメント有難うございます!予備知識を入れてから、是非、訪問してみて下さい!楽しい旅になります!何時も有難うございます!今後とも宜しくお願い致します!





        
 

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